太陽光パネルの電力をもっと上手に活用したい。停電時の備えとして電源を確保したい。そんなお客様に。
家庭用蓄電池とは?
二次電池や充電式電池などと呼ばれ、電気を蓄えて繰り返し使える化学電池の全てを「蓄電池」と呼んでいます。
もともと、電気は発電することよりも蓄えておくことが難しいとされています。もちろんそれは、太陽光発電の電気に関しても同じでした。 しかし東日本大震災を機に、災害時の停電や電力不足時の非常用電源として電気を蓄えることの出来る「蓄電池」に注目が集まっています。
また、2009年11月からスタートした固定買取制度(FIT制度)が2019年11月より終了する事業者が増えていることをうけて、これまでのように、太陽光発電の電気を安定して売電することが難しくなってきている中で、蓄電池を導入することで、電気を売るのではなく「電力の自給自足 = 自家消費」に切り替えていくケースが増えています。
太陽光発電における蓄電池の役割
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変えることで、電気を供給するのが「太陽光発電」です。
電気には、同じ場所に止まらずに、動きまわる性質があります。また、電気は動き回らなくなるとエネルギーがなくなってしまうため、発電した電気をそのまま貯めておくことはできません。そのため、災害時や停電時に、日中は太陽光発電だけでも電気を使用することはできますが、太陽のない夜間や悪天候の場合は、電気を使用することができなくなってしまうのです。
実は、太陽光発電設備の中には、発電した電気を貯める機能があらかじめ内蔵されていると勘違いしている方が多いのですが、太陽光発電設備には電気を貯める機能はついていません。
そこで、蓄電池の出番となります。
蓄電池には、電気を一旦他の物質に変えて保存しておく仕組みが入っています。水を氷にしておいて、使いたい時に取り出すといったイメージです。
今、お使いの太陽光発電設備に加えて、蓄電池を一緒に設置することで、夜間や停電時でも発電して貯めておいた電気を使用できるようになり、非常事態に"強い家"になれる、というわけです。
蓄電池の種類
蓄電池には、さまざまな種類がありますが、現在はリチウムイオン電池が主流です。
リチウムイオン電池は、古くから使われてきた鉛蓄電池に比べて、容量当たりの重量が軽く、寿命が長くなっていて、従来の鉛蓄電池の弱点を補っています。リチウムイオン電池は、小型なのに大容量の電気を充電することができ、充電・放電を繰り返しても劣化しにくいという特徴があり、様々なところで幅広く使われています。
太陽光発電とセットで蓄電池を設置するメリット
1.電気代を節約できる
蓄電池と合わせて夜間の電気料金が安くなるプランを併用すれば、電気代の安い夜に蓄電池を充電しておいて、電気代が高くなる日中に充電しておいた電気を利用することもできるので、より電気代が節約できます。
また、蓄電池と太陽光発電を設置するなら、エコキュートも合わせて設置するのがおすすめです。
エコキュートは、ガスではなく電気を使ってお湯を沸かすタイプの給湯器なので、太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めて、夜間に貯めたおいた電気でお湯を沸かすことができます。安く電気を購入すれば、日中の電気代が高い時間帯にお湯を沸かさなくても良くなるので、電気代だけでなく、ガス代も節約できます。
2.停電時でも電気が使える
東日本大震災の時には、原子力発電所の事故により、電力供給が不足して、計画停電が行われました。また、2019年9月に関東を直撃した台風15号では、千葉県全域が大規模・長期的な停電にもなりました。
停電になると、冷蔵庫や電子レンジが使えず、テレビも見れないといった状態に陥ります。また、停電した場合は太陽光発電を設置している住まいであっても電気が使えるのは日中だけです。ですから、夜間は非常用電灯や、ろうそくの灯に頼るといったことになります。
しかし、蓄電池が設置してあれば、太陽光発電で発電した電気を蓄電しておけるので、停電時でも電気を使うことができるのです。非常事態に備えて蓄電池を設置しておくことができれば、停電や災害に強い家にすることができます。
3.FITが終了した後も経済的
太陽光発電による、固定買取制度(FIT制度)開始当時の固定価格は42円/kWhで売電収入を得ることができていましたが、FIT制度が終了し、現在の買取価格は、平均8~9円/kWh程度となっています。FIT開始当時と比べると大幅に価格が低下しています。
例えば、太陽光パネルの出力を4.5kWとした場合、年間の売電収入はFIT制度開始当時は18万円、FIT制度終了後は4万円に減ってしまいます。
ですが、蓄電池を設置し、発電した電気を家庭で使用する自家消費にすることで、FIT制度が終了したあとも、光熱費を節約する、という形で経済的な効果が得られるので、安心です。
蓄電池の設置には補助金制度があります。
蓄電池を設置する際には、本体価格の他に、設置工事等の費用もかかりますが、補助金制度を利用してお得に設置することができます。
補助金制度には、以下の2種類があります。
- 国(SII/環境共創イニシアチブ)から交付されている「災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業比補助金」
- 各地方自治体で独自に交付される補助金
兵庫県に関しては、2020年度以降の補助金制度は今のところありませんが、国(SII)の補助金は2020年度も交付されます。国(SII)と地方自治体の蓄電池補助金は併用できるので、兵庫県の補助金も交付されることになれば、よりお得に蓄電池を設置することが可能です。
SII(環境共創イニシアチブ)から交付されている補助金の最高額は「60万円」ですが、蓄電池の種類や容量によってもらえる補助金額は異なります。補助金制度の詳しい情報についてはお気軽にお問い合わせください。
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